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【ミックスボイスの違い】天然と人工の違いと、人工がおすすめって話

 こんにちは、音博士(@otohakase)です。
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 ミックスボイスには天然と人工の2種類があります。

 ボイトレを頑張ってるトレーニーたちには「天然ミックスボイス羨ましい」と言われがちな天然ミックスボイスですが、同時に課題も多いのが天然ミックスボイスです。

  • 「天然ミックスボイス」と「人工ミックスボイス」の違い
  • 歌うならどっちが有利なのか

この2点を中心に解説していきます。

天然と人工の違い

・「天然」は練習しなくても高音が出る

 天然ミックスボイスは、練習を始める前から普通の男性が到底出せないような高音が出ます

 明確に「この高さ」と定義されているわけではありませんが、一般的な男性にとって高い音(hiA・hiB・hiCとか、それ以上の高さ)を、声変わりした後でも練習無しに出すことができます。

「天然」の名の通り、「練習しなくても高音(ミックスボイス)が出せる」という意味で名付けられました。
(ここで言われてるミックスボイスは「高音を出すための」ミックスボイスです。僕が定義しているミックスボイスとは別物です。)

声帯の変形により、特徴的な声になる

 練習をしていない天然ミックスボイスは、非常に特徴的な声になります。

サンプルとして、研究サロン内の天然ミックスボイスの方に歌っていただきました。

 天然ミックスは変声期(声変わり)の時期に特定の発声方法で叫ぶことで誕生します。

そうして作り上げられた声帯は、不思議なことにみんな同じような声質へと変化します。

 よく「〇〇音以上はミックスボイスが使えないと出せないから、あの人は天然ミックスボイスだ」見たいな例で説明されることがありますが、ミックスボイスに音域は関係ないので無視しましょう。

上手いとか下手とか関係なく、このくらいの高さを練習しなくても出せるのが天然ミックスボイスです。

・「人工」は練習して高音を出せるようになる

 人工のミックスボイスは、練習して高音(ミックスボイス)を出せるようになった声です。
(ここで言われてるミックスボイスは「高音を出すための」ミックスボイスです。僕が定義しているミックスボイスとは別物です。)

習得に長い時間がかかる

 人工でミックスボイスを作り上げるのはかなりの時間がかかります。
 「人工ミックスボイスの習得に必要な期間は2年〜5年くらい」と噂が立つくらい長いです。

 ただ、これは誰が言い出したかわからない超適当な言葉なので、あんまり信ぴょう性ありません。

「頑張れば痩せられるよ!」みたいなもので、期間なんて関係ありません。2年もかからないでできるようになる人だってたくさんいます。


 ただ、普段使わない高い声を普段使ってる声くらい器用にする作業なので、それなりに大変ではあります。

誰でも習得できる

 天然ミックスは、声帯が変形した人にしか発動しないのに対して、人工のミックスボイスは誰でも手に入れることができます。

 そのためには声の使い方を一から考え直す必要がありますが、人によって難易度の差はあっても、習得できないことはありません。

天然ミックスの人でも、人工ミックスは習得できます。

・歌唱力に差が出ることが多い

 人工ミックスボイスの人が様々な練習をして高音を作り出すのに対し、天然は「なんか知らんけど高音でたわwww」で練習が終了してしまいます。

 安西先生も言っていますが、こういうのは基礎が一番大事です。左手は添えるだけなんです。
 天然と人工の違いは「初めから高音が出るかどうか」だけだからです。歌唱力は結局練習量で決まります。

天然の人は基礎練習する前にちやほやされて、練習が終了した気になってしまうわけですね。

 「歌が上手いのが天然」ではないので、高音が出るようになってしまえば露骨に練習量の差が出ます

 大抵の人工ミックスボスの人は、客観的に見て「そこまで頑張る必要あるの?」と思われるくらいストイックに頑張っており、本当に必要かわからないような練習までチャレンジしています。


 それはぶっちゃけ、大抵の人が迷子になって必要ない練習をしてる証拠でもあるのですが、ともあれ圧倒的な練習量に支えられてるのは間違いありません。


 対して天然の人は、「やばい!この曲歌うには息が続かない!あれ、息ってどうやってコントロールすんの??何を練習したら良いの?」という現象が、あらゆるところで起こっているわけですね。



 実際、高音が出るだけで褒め称えられるのはレベルの高くないインディーズくらいまでなので、一定以上のレベルになるとそれだけではまるで使い物になりません。

 発音も声質も歌い方も、その他にもあらゆる技術がなければボーカルとしてはやっていけないのですが、その環境にないのが天然ミックスボイスです。

人工ミックスがオススメ

・早熟の天然と、晩成型の人工

 ボイトレ中、特に「ミックスボイスを習得して高音を出せるようになりたい!!」と思っているトレーニーにとって、天然ミックスボイスは憧れの花です。

 誤解されているぶぶんもありますが、人工ミックスボイスは何年もかけてようやく高音が出せるようになります。

 言ってしまえば「何年もかけてスタートラインに立てる」みたいなイメージを持ってる人も多いでしょう。

 歌唱力を作るための練習は、声質や音域と並行して行えるのですが、それは「ボイトレではなくボーカルトレーニング」に入ってしまうため、そもそも知らない人が多いです。


 「すぐにミックスボイスが出せるが、融通が利かない天然ミックスボイス」か、「時間はかかるが練習経験を積むことができ、最終的に自由自在に動かせる人工ミックスボイス」という違いでしょうか。

・人工の方が圧倒的に有利

 これは好みレベルの話かもしれませんが、音博士の研究サロンでは全員に人工ミックスボイスをオススメしています。

現時点で天然ミックスの人にも、人工を勧めています。


 それは天然になるのが大変だから(声変わりの時期に特殊な訓練が必要だから)という理由もありますが、少々大変でも先に苦労しておいたほうが跡から調整が簡単だからです。

 練習過程で声の出し方やバランスの取り方、さらに自分で歌唱力を磨くための方法までを僕は説明しているため、「ちゃんと歌の練習をしようと思ったら自然とミックスボイスだってできるようになる。」みたいなイメージで進めています。


ただ、僕的に最強なのは「もともと天然だったけど、練習して人工を作り出した」タイプです。

・天然から人工への変化が最強

 「天然ミックスボイス」として有名なアーティストのほぼ全てはこのパターンです。

 ゆずの岩沢さんやスピッツの草野さん、小田和正さんなど天然ミックスボイスと呼ばれるアーティストの方は結構たくさんいます。

 みんな特徴的な透明感のある綺麗な声で、めちゃめちゃ簡単そうに高音を出しています。


 先に話したように、「天然ミックスボイスはあくまでも高い声が出るだけ」なのでこんなに簡単に高い声を出すのが天然の力ではありません。


 たまたま出せる高音を人工ミックスボイスの人のように練習して修正して綺麗に作り直した結果研ぎ澄まされた天然ミックスボイスが初めてこの綺麗な声を作り出します。


 対照的に、人工ミックスボイスのアーティストもたくさんいます。

 みんなそれぞれ独自の声質を維持しており、こちらは元々の声質(声の出し方)がバラバラなまま、自分の声の出し方を研ぎ澄ました結果として出来上がっていることが想像できます。

まとめ

 狙って天然ミックスボイスを作り出すのは、現実的にかなり難しいです。

 そのためほとんどの人はミックスボイスの習得から始まると思いますが、これまた時間がかかります。

 でも最終的に歌として使えるミックスボイスを身につけるためには、天然ミックスボイスの人も人口と同じ練習をすることになるので、一概にどっちが良い!とは言えません。


見落とされがちですが、天然ミックスボイスの人の課題や練習方法はネット上にあまり存在しないため、結構苦労しています。

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ABOUT ME
音博士
1996年12月5日生まれ。 3歳からYAMAHAに通い絶対音感を取得。 高校生の頃から絶対音感の構造を考えており、大学生の時に友人と絶対音感を取得する方法を確立。 2020年に自身の研究所を立ち上げる。
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音博士
石原光貴
3歳からYAMAHA音楽教室にて音楽を始める。 高校生の頃から自分・友人の体を使って構造的に発声理論を研究。 大学入学と同時に絶対音感の研究を始め、「絶対音感の作り方」を作成。 20歳よりボイストレーナーとして活動している。
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