ボイトレ

天然ミックスボイスのリスクと苦労

 こんにちは、音博士(@otohakase1205)です。

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一般に憧れの的になりやすい天然ミックスボイスですが、彼らは非常に苦労しています。

「高い声が出る」「練習がいらない」と思われていますが、普通のミックスボイス以上に練習が必要な場合もあります。

天然ミックスボイスの苦労

 天然ミックスボイスは「高音を出す」という作業で見たときこそ有利ですが、それ以外の部分ではむしろ欠点が多いです。

 声質やテクニック、微妙な歌い方やニュアンスの調整で非常に苦労します。

地声天然ミドルの人ってどうコントロールしていけばいいん?
変にミックスボイスがどうとか意識するより、普通に話してる声で歌った方が高い声出るんじゃが
Twitterより引用。

 天然ミックスの人は、上記のように「練習しない方がうまくいくんだけど、練習しないと成長できない。どうしたらいいの?」となってしまうことがよくあります。

「ネット上に天然ミックスボイスの情報が無い」というのも一つの原因ですが、とにかく「天然ミックスボイス=すごい」となってしまっているのが最大の課題だと思っています。

練習しなくても高音が出てしまう。

本来、高音を出すという作業は難しいものです。
日常会話で使わないような範囲の音域を自由自在に使いこなす作業なので、たくさんの練習が必要です。

普段使わない音域を使いこなすのは難しいです。
それは裏声を地声みたいに使いこなせないのと同じです。

地声は普段使ってるので、ある程度色々な声を出したり声色を変えたりできますが、裏声で同じことをやろうとしても完成度が下がりますよね。


普通の人はその高音を出すために練習を重ね、その過程で「発声方法」や「発音方法」、「自分の好きな声色の作り方」を模索します。

ところが、天然ミックスボイスの人はそんな練習をせずに高音が出てしまうので、「普通の人が高音を出す頃にはできるようになっている作業」ができない場合が多く存在します。

「いつも通りの高音」しか出せない

 正確には、「いつもと違う高音が出せない」といった感じです。

普通の人が高音を出す練習をしてる場合は、裏声でヒソヒソ声やエッジボイスをしたり、色々なパターンの声を出しています。

その結果、高音を出すようになった時には「ロングトーンの途中でだんだんファルセットに変わる歌い方」や「だんだんエッジがかかる歌い方」などができるようになっています。

このような多様な歌い方はそれぞれの技術がちゃんと身についているからこそ、同時に行うことができます。

天然ミックスボイスの場合はそんな練習はしてきていないため、「そもそもそれぞれの技術を持っていない」というパターンが非常に多いです。

新しい発声方法を身に付けるのが難しい。

 「②の高音を出さない方法を知らない」と言う問題に対して、「じゃあ裏声のエッジボイスとか、調べて練習したらいいやん」と思ってしまうのですが、練習がうまく出来ないのも天然ミックスボイスの課題です。

繰り返しますが、天然ミックスボイスは練習をせずに高音の出し方を確立しています。

それは「普通状態が天然ミックスボイスの状態になっている」ということであり、「普通に歌ったら天然ミックスボイスの歌い方になる」という意味です。

新たに高音でエッジボイスの練習をしたり、ヒソヒソ声の練習をするのは非常に難しく、やろうと思っても「いつも通りの高音」が出てしまうという状況が非常に多いです。

改善・練習方法

・自分の状態を理解する

 上記のような課題を感じている場合、天然であることが邪魔をしています。なので、まずは「いつも通りやったら高音が出る」を理解するところから始めましょう。

「普通にやったら高音出るんだから、自分がどうやって高音出してるかなんて説明できないよ」と思ってる天然ミックスボイスは「どうやって高音出してるのか」を理解する必要があります。

その状態は一般人よりも遅れている」ということを自覚しなくてはいけません。

「よくわからないけど出来る」は
「勉強して出来るようになった」には一生勝てません。


誤解されることが多いですが、これは「声帯の〇〇筋を動かして閉鎖して…」とかそういうややこしい話ではなく、もっと抽象的に「自分が声を出すときに行なっている作業」を自分なりに理解する必要があります。

 例えば、

  • いつも通りに歌うと、低音と高音で強さが変わってる
    • 高音を出すときはなにか別のエネルギーを使ってる?
  • 低音と高音で声質が全然違う
    • どの高さで声が変化してる?
    • 声が変化するときに自分は何が変わってる?
      • 「声質を変えない」はできる?

理屈的にならなくても大丈夫です。

自分が何をやっているのか、どうやっているのかをまずは自分の感覚で認識しましょう。

・天然で綺麗に声を出している人の真似をする

自分の状態を理解するのは非常に難しいです。なぜなら、天然ミックスボイスの多くは勝手に完成しているので、「過程を知らない」という問題があるからです。

自分の声が出来上がるまでにどんなステップを踏んできたのか、どんな変化があったのか。

認識していなければ、自分の状態を認識するための情報も少ないので大変です。

自分の声が成長してくる過程を確認するのは難しいので、ここでは「自分の声が今どこにいるのか」を確認していきます。

単純に歌うのではなく、「この歌い方(声の出し方)を再現するにはどうやったら良いのか」を参考にしてください。

完成例

HAMO/ゆず

最後の「すみません、もう一回お願いします。」は一体どこがダメだと感じたのか質問したいくらいですね。

呼吸/ゆず
1:08からのサビに注目です。

 高さ的にはそこまで高くない(hiB)ですが、この感覚でずっと歌い続けるのは力技ではかなり難しいです。

天然ミックスボイスでも、このレベルで伸びやかに歌うのは相当難しいのではないでしょうか。

言葉にできない/小田和正
エイリアンズ/キリンジ

頑張らないで出す

 前述したアーティストのような、天然ミックスボイスの人に共通しているのは力が入ってないような歌い方です。

詳細は「天然ミックスボイスの作り方」に記載しますが、天然ミックスボイスは成長過程で完成するため、自然とこのような声に完成することが多いです。

まずはこれを完成形として再現していきましょう。

注意点としては、天然ミックスボイスの人も普通に発声が悪くて失敗してしまうことがあるので、正しい方法と正しい確認作業を探すようにしてください。

まとめ

 天然ミックスボイスの人は困ってる人が多いのですが、高音は出てしまうのでやたらと褒められてしまうのが現状です。

さらにネットで探しても情報があんまり出てこないので、悩む部分が多いですよね。

ここでは、天然ミックスボイスの人に向けた練習や悩みの改善も行なっているので、欲しい情報がございましたらご連絡ください。

ABOUT ME
音博士
1996年12月5日生まれ。 3歳からYAMAHAに通い絶対音感を取得。 高校生の頃から絶対音感の構造を考えており、大学生の時に友人と絶対音感を取得する方法を確立。 2020年に自身の研究所を立ち上げる。
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音博士
石原光貴
3歳からYAMAHA音楽教室にて音楽を始める。 高校生の頃から自分・友人の体を使って構造的に発声理論を研究。 大学入学と同時に絶対音感の研究を始め、「絶対音感の作り方」を作成。 20歳よりボイストレーナーとして活動している。
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