こんにちは、音博士(@otohakase1205)です。
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「音痴の家系」
「先祖代々音痴」
「親の代から音痴」
このように「遺伝的に音痴なんだよね〜」と話す方が時々います。
このパターン実は非常に多いのですが、音痴は遺伝しません。
「音痴は遺伝する」と言われるワケ
母親が音痴なら、子供も音痴になります。
人が音痴になる原因としてもっとも多いのは、「母親が子供を音痴にしている」状況です。
子供は、聞いた音で「音のものさし」を作る
子供の耳には、高さを判別するための「音のものさし」がまだ備わっていません。
極端にいえば、「パパとママの声、どっちが高い声なのか理解できない」みたいな状態です。
もちろん成長するので、「パパとママの声は違う!ママの方が高いんだ!」と理解し、さらに「パパとママと、テレビ番組で流れている声も違う!」と、徐々に徐々に解像度が上がってきます。
もちろんこの間には「たらちゃんが歩く音」や、
「ドラえもんがポケットから道具を取り出したときの音」を聞くこともあり、
全ての音を聞いて、頭の中に「自分だけの音のものさし」を作り出します。
母親の子守唄は、完璧な音程ではない
残念ながら、お母さんがアカペラで完璧な音程の子守唄を歌うことはできないので、子供は「お母さんが覚えている音程の子守唄」を聴き続けることになります。
仮に子守唄で使用している音域が2オクターブあった場合、子供にとってその2オクターブは「お母さんが歌っていた2オクターブ」が正解として頭に形成されてしまうことになります。
その結果、子供の音痴をお母さんが育成してしまいます。
こうして「音痴な親が音痴な子供を育て、その子供がまた音痴な状態で育成されてしまう」パターンにより、「うちの家系はみんな音痴なんだよね〜」なんて環境が増えてしまいます。
子供を音痴にしない方法
めちゃくちゃ簡単です。
「音痴を矯正する」場合は
- すでに出来上がった、「ずれたモノサシ」を破壊
- 正しいモノサシを頭の中に作り出す
と2段階の作業が必要です。
一方で「子供を音痴にしない」ために必要なのは、
- 正しい物差しを頭の中に作り出す
これだけです。
アカペラで歌を歌わない
- 子守唄
- 手遊び歌
まずはこの二つ、youtubeなどを使用して音源を流しましょう。
中でも「弾き語り」や「ライブ音源」ではなく、必ず「正確な音程で歌っているもの」を使用してください。
とにかくアカペラ音楽を聴かせる機会を減らすのが重要です。
(現代において子守唄って少数派かもしれませんが…)
ちょっとした手遊びの際、思わず「グーチョキパーで〜何作ろー。何作ろー。」なんて歌ってしまいたくなる状況が起こるかもしれません。
そんな時も要注意ですね。
子供が、「グーチョキパーの音程だけ狂った物を学習してしまう」可能性があります。
「amazon echo」や「google home」に頼んでも良いので、できる限り正確な音程を流しながら歌うようにしましょう。
さりげなくお手本を聴かせる
子供が歌を口ずさんでいた時「微笑ましいなぁ〜」なん眺めてしまいがちですが、これは大チャンスです。
さりげなくお手本をBGMとして流すことで、自然と「正しい音程を意識したお歌の練習」に大進化です。
もちろん、子供がストレスに感じるようなやり方は論外です。
ただもしBGMに合わせて子供が歌えたら、その瞬間は学校で音楽の授業を受けるより効果的です(多分)。
まとめ
なんだかんだ言っても、子供を音痴にしない一番良い方法は「音楽教室へ通わせる」ことでしょう。
家庭でなんだかんだ頑張るよりも、音感教育は外部に任せて家では自由にした方が楽かもしれません。
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